2019.12.13
コラム

寒い家は危険!家庭で起こる死亡事故の実状(2018年版)

12月に入り本格的に寒くなってきましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
さて、2019年11月28日厚生労働省より最新の『2018年度 人口動態調査結果』が発表になりました。今回は、この最新データをもとに、”家の寒さの危険性”をお伝えいたします。

■家庭内の不慮の事故による死亡者数

まずはこちらのグラフをご覧ください。

交通事故による死亡者数は、車の技術の発達や法律の整備などにより年々減少傾向にあり、2018年には3,532人まで減らすことができたのに対し、家庭内の不慮の事故による死亡者数は、年々増え続け、約4.2倍の方が不幸にも家の中で亡くなられています。

■家庭内の不慮の事故の内訳

では、家庭内の不慮の事故の内訳はどのようになっているのでしょうか。
最も多い40%を占めている要因は、浴槽内溺死です。浴槽内溺死とは、入浴中に意識を無くしそのまま溺れて亡くなってしまうことです。

■ヒートショックと家の寒さの関係性

ここで重要になるのが、なぜ入浴中に意識を失ってしまうのかということです。
その主な原因は、住宅内の温度差によっておこるヒートショックと言われています。
最近社会問題にもなり、注目度も上がっているヒートショックは、脳卒中や心臓発作の引き金になることが多く非常に危険です。あたたかい部屋から寒い脱衣所と浴室内、そして熱いお湯に浸かり、血圧が急上昇と急低下することで、ヒートショックを引き起こします。

多くの方の命を奪っているヒートショックは、家の寒さによる温度差が最大の要因であることがわかります。
実は、家の寒さの影響で”家で生活している”の方が、”道を歩いている”よりも約4.2倍も危険という理不尽なことになっているのです。
少しでも寒い家が原因で亡くなられる方を減らすためには、日本の家から”寒い”を無くしていくことが重要です。私たちができることとして、まずは家の寒さ対策を考えてみましょう。

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