2021.05.31
環境

【コラム】世界と日本のCO2排出量の実態

今回は地球温暖化の原因と言われている温室効果ガスの中で、最も影響が大きいCO2排出量の現状についてご紹介します。
1.世界のCO2排出量
【1-1.世界のCO2排出量推移】
地球温暖化対策の必要性が強く求められている今、世界のCO2の排出量の推移の傾向をご存知でしょうか?実は全世界で排出されるCO2量は、リーマンショックの影響で2010年に前年より1.4%減少、2015年に微減した以外は、前年より増加し続けており2018年には335億トンに達しています。

出典:IEA 資料:GLOBAL NOTE
人口増加、新興国の近代化と急激な経済発展、先進国のさらなる経済成長、国際貿易の増加などにより化石燃料の使用量が大幅に増加したためCO2排出量が増え続けています。
国連は、地球温暖化を2.0℃以上ではなく1.5℃に抑えることによって、多くの気候変動の影響が回避できると主張しています。例えば、2100年までに、地球温暖化を1.5℃に抑えた場合、世界の海水面上昇は2.0℃の温度上昇の場合に比べて10㎝低くなるのです。この地球温暖化を1.5℃以下に抑えることを達成させるためには、2030年までに世界のCO2排出量を2010年比で45%減少させる必要があると示していますが、残念ながら現状は世界的には増加しているのです。
(参考:IPCC特別報告書『1.5℃の地球温暖化』の政策決定者向け要約を締約国が承認(2018年10月8日付IPCCプレスリリース・日本語訳)

出典:IEA 資料:GLOBAL NOTE

【1-2.世界の国別CO2排出量】
国別に見ると、CO2排出量が最も多いのは中国で約95億トン、2番目の米国は約49億トン、3番目のインドが約23億トン排出しています。上位の3国だけで全世界の半分を占めています。中国とインドは人口が多い(共に約14億人)ことが影響し、米国は世界3位の人口(約3.2億人)と経済的に豊かな生活スタイルが影響しています。日本は小さい国ながらも世界で5番目に多くのCO2を排出しています。私たちの便利で快適な生活は、大量のCO2を排出しながら成り立っていることがわかります。

2.日本のCO2排出量

出典:国立環境研究所(2021.4.13)

【2-1.日本全体のCO2排出量】
日本の総CO2排出量はエネルギー消費量の減少や、再エネ拡大により発電時のCO2排出量が減少したことなので、2013年度比で15.3%減らすことができています。2013年度までは概ねGDPの推移と相関関係がありましたが、2014年以降はGDPが増加(経済成長)しているにもかかわらず、様々な努力によりCO2排出量は6年連続減少させることができています。
先述したように日本は2018年の世界CO2排出量が5位であるため、依然として世界的に見ても大量のCO2を排出していますが、少しずつではあるものの減少していることは良い傾向と言えます。ただし、2050年までに脱炭素を達成させるためには、今後更なる努力を積み重ねていく必要があります。
2019年の部門別の割合を見てみると、工場等の産業が34.6%で最も高い割合を占めており、次に運輸、業務他、家庭と続いています。それぞれの部門において、より明確な行動を起こしていかなければいけません。


出典:国立環境研究所(2021.4.13)

【2-2.日本の家庭におけるCO2排出について】
部門別の割合では4番目の家庭ですが、私たちの普段の生活に最も密接につながっていることから、その推移と内訳について考察していきます。
照明・家電品などが全体の29.8%を占めており、これらを使用するときに消費される電気がCO2排出の大きな要因となっております。私たちは日々、多種多様な電化製品に頼りながら生活をしているのです。
今の日本では、電化製品をはじめ電気を一切使わない生活は現実的ではありません。少しでも電気によるCO2排出量を削減させるためには、こまめに電気を消したり、冷暖房の設定温度の調整、冷蔵庫の整理など、一人ひとりが行動に移していかなければいけません。また再生可能エネルギーの普及も、電気によるCO2排出の削減をより一層推し進めていくことが期待されています。

最後に、私たち生活者ができることとして、日々生活の中で電気を使うとき、その電気がどのようにつくられて、地球にどのような影響を与えている可能性があるのか、少しだけ考える習慣を持ってみてはいかがでしょうか。大量の電気を当たり前に使うのではなく、本当に必要は分だけを大切に使うよう心掛けることで、CO2排出量の削減に、そして地球環境を守ることにつながっていきます。

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