2022.07.28
コラム

日本の発電方式別電力量の割合

資源エネルギー庁が公表している最新の統計データ(2020年度エネルギー需給実績)を基に、日本のエネルギー別発電量の推移をまとめました。

2011年度と2020年度の総発電量を比較すると8.2%%の減少に留まり、電気浪費体質の社会から脱却できていません。節電ではなく、浪費をやめるのが先決です。

<化石燃料由来の実状>
化石燃料由来の電力は、二酸化炭素削減目標基準年の2013年度9,573億kwhから2020年7,637億kwh(▲20.2%)へ減らすことができています。このペースで減少させていけば、2030年度のCO2削減目標の▲46%は達成できます。しかし、2020年度の化石燃料構成比76.3%と依然高い状況です。

<自然エネルギー由来の実状>
自然エネルギー電力の構成比は、前年度(2019年度)からの増加は1.7ポイントに留まり19.8%、カナダ76%、デンマーク67%、ドイツ48%、イギリス48%(出典:自然エネルギー財団2020年度国別自然エネルギー構成比)など、先進諸国に比べて自然エネルギー化が大きく遅れをとっています。

ただし、日本の自然エネルギー発電量の潜在能力は、現在の総発電量の2倍以上(出典:総合エネルギー統計)あることが分かっています。そのうち風力発電により15,584億kwhを見込んでおり、2020年度の総発電量10,008億kwhを大きく上回ります。しかし、洋上風力発電所の建設には8~10年の歳月がかかるという課題があります。
まったなしの地球温暖化を早急に止めるためにも、一日でも早く自然エネルギーを増やしていかなければなりません。

では、風力発電所の整備が完了するまでに私たちができることとは?
日当たりの良い住宅や体育館、工場の屋根の上に太陽光発電システムを積極的に設置することで、自然エネルギーを増やすことができます。建物の上の太陽光発電による電気は自家消費でき、とても効率が良く、最も小さいユニットでエネルギーの地産地消が実現します。
しかし、「太陽光発電システムを設置するお金が無い」という人がほとんどではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、初期費用ゼロで太陽光発電設備を導入できる「0円ソーラー」です。「0円ソーラー」はリースタイプですと、屋根が大きく陽当たりの良い家は自家消費分の電気代と売電でリース料を上回り、結果的に電気代が今よりも安くなります。自分の求める条件やメリットデメリットを踏まえて、検討してみてはいかがでしょうか。
神奈川県や京都府などの各自治体においても推進しています。
【参考】「0円ソーラー」の取り組み
京都府≫https://www.pref.kyoto.jp/energy/ppa.html
神奈川県≫http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/0521/zeroennsolar/

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