2022.08.25
イベント

【レポート】石坂産業様見学会(ロングライフ・カレッジ)

先日(7/15)、生活者が気軽に”持続可能な社会づくり”について学べるロングライフ・カレッジの一環として、埼玉県三芳町にある産業廃棄物中間処理業者の石坂産業株式会社様(以下 石坂産業様)の見学会を実施いたしました。
総勢39名と、住宅に関わる事業者様(メーカー、建築の方)やリサイクル業者様、教育関係者様など多方面からご参加いただきました。
皆さまと一緒に気づきや感動の共有ができ、まさに楽しみながら探究する”大人の社会科見学”になりました。

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<開催概要>『ロングライフ・カレッジ 石坂産業様見学』
【開催日】2022年7月15日(金) 10:30~15:00
【会場】石坂産業株式会社 様(埼玉県入間郡三芳町上富1589-2)
【主催】一般社団法人ロングライフ・ラボ
【内容】「SDGs実践現場最前線!環境問題/ゴミ問題を考えるコース」
“ごみにしない技術”を貫く減量化・再資源化率98%の資源再生工場の見学を通して、ごみ問題を切り口にSDGsを実践する現場を知るだけでなく、日本や世界の環境問題についても知ることができるプログラム。
①オリエンテーション(日本と世界の環境問題、石坂産業様の取り組み紹介)→②資源再生工場見学→③里山見学→④昼食(地場食材を使った料理)→⑤意見交流会・アンケート
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石坂産業様は、ごみをごみにしない社会「ZERO WASTE DESIGN」をビジョンに掲げ、産業廃棄物の再資源化・環境教育活動に取り組んでいる企業です。
資源再生工場見学では、住宅やビルの解体の際に排出される建築廃材の産業廃棄物の中間処理を行い、軽量化・リサイクル率98%の技術を持ち、廃棄物を98%再資源化しています。また、会社の周りを取り囲むように、自社で管理する里山の森『くぬぎの森』につくったサステナブルフィールド”三富今昔村”で体験しながら持続可能な生体系を学ぶことができます。
今回は工場とサステナブルフィールドを見学&体験していただきました。昼食後には、8グループに分かれて共有会を実施し、多彩な“気づき”を確認し合いました。
参加者の皆さんは、衝撃と感動の連続だったようです。

【参加者様の声・感想】*意見交換会・アンケートより
「「ごみ」は私たちが出したもの、手を離れるとその存在を忘れていた。」ということはなかっただろうか?と、”絵に描いた餅”ではない循環を目の前で見せていただけたことに驚き、感動しました。
やってきたことが、SDGsの目標に当てはめてみたら当てはまったという言葉から“本物性”を感じました。「混ぜればごみ、分ければ資源」という言葉がとても印象的でした。
正直、ゴミの分別やリサイクルは限界があると普段の生活からあきらめてしまっている部分がありました。今日全ての工程を見学させていただき、まずは自分のライフスタイルから“処分まで考えて選択できているか?”を問い実践していきたいと思います。
「地球の問題を自分事にすること、地域に必要とされる会社になること」に真剣に取り組みます。
家のつくり手として、素材選択の重要性を改めて考える機会となった。ゴミ仕分けの徹底をしていきたいと感じた。
「つくる側の責任、使う側の責任」日本が一番遅れている課題だなと改めて実感しました。産廃(建材)だけでなく、日頃物を買う、使う時に捨てられるのか?リサイクルできるのか?一歩立ち止まって考えてみようと思います。
建築のゴミ問題について、気付きも多くあり、また工務店さんなどに知ってもらいたいと思いました。

ーさらに、石坂産業様の企業経営についてのご感想も
社員一人ひとりに理念浸透されているとともに、企業全体で社会課題に対して前向きに取り組む姿勢や意識に感銘を受けたことです。
地域の皆さんにも”誇れる・愛される”ようにと、取り組みをポジティブにもっと身近に感じてもらうような取り組みが好きでした。
社員一人一人が世界を変えると思って仕事に取り組んでいる意識の高さに感銘しました。つくる責任、捨てる責任の意識が高まりました。

【気づき】
「人間がいらないと思った時点でゴミ」「混ぜればゴミ、分ければ資源!」資源の価値を考える。
多く物が手放す時点で自分に直接関わりがなくなり、自分ごとに考えることがないのが現状。循環型社会の仕組みで意識することとして「ものづくりの際に便利でも、廃棄の時はどうなのか?」というものづくりの観点を持つことが大事。
循環型社会の仕組みの一部になる。人によって変えることができる。
→自然(森林や里山)の手入れも同様。人の手が入ること(正しく自然本来の循環を人の手で整えること)により、自然本来の機能などを良好に維持することが出来る。
すぐにできることとして、ものを選択する際に、素材やものづくりの背景に関心を持つ。今あるものを丁寧に長く使うことも大切。

最後に

参加者のうち、多くの方が建築に関わっており、見学時には普段使用されている建築資材が処理される光景を目の当たりにしました。より身近なことに感じ、考える機会になったと思います。
見学会を通じて『循環型社会』を学ぶことで、廃棄物の概念が変わりました。意見交流をしながら理解を深められたことで、最後はポジティブに”自分事として捉えて行動しよう”という意識がうまれたと感じました。
当日はあいにくの天気になりましたが、里山見学時には雨も小降りとなり、里山の自然に触れることで五感も解放され”森林セラピー”にもなり癒される時間でした。
改めて、ご参加していただいた方々、おもてなしの心でご案内していただいた石原産業様スタッフの方々に深く感謝申し上げます。
みんな気づけば、社会は変えられます。これからも、持続可能な社会づくりを気軽に学べるイベントを企画していきます!

【参考】ロングライフ・ジャーナル
『ごみから環境問題に向き合う -石坂産業様 見学レポート-』はこちら

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