2023.03.02
イベント

【レポート】高校生向け特別授業「住まいと健康」@山形2023

2023年2月21日に山形県立小国高等学校とロングライフ・ラボの共同企画で、”共育を通じて持続可能な社会づくり”と題して、1年生を対象に『住まいと健康』について、代表理事 清水による講義とワークショップの2部構成の特別授業(オンライン)を実施しました。
小国高等学校の皆さんへ『住まいと健康』テーマの授業はこれで3回目となります。

また、今回初の試みで、家庭科と保健体育科のコラボ授業として、「➀安全な社会生活(安全な社会づくり、事故の現状と発生要因、安全な社会の形成)」「②住生活の科学と文化(安全に安心して暮らす~事故・犯罪・災害に配慮した住生活)」の教育内容で以下目的のもと授業を行いました。
【授業開催の目的】
●全体[思考力]:健康を支える環境づくりに関わる事象や情報などから課題を発見し、よりよい解決に向けて思考する。
●家庭科[意思ある進路選択]:住宅の断熱不足、部屋の温度差や低室温が健康に与える影響を知り、将来は快適かつ、省エネルギーで、健康を維持増進できる住まいづくりをしていこうとする意識を持つ。
●保健体育科[課題設定力]:安全のために必要な個人の行動や全ての人たちの安全を確保するために必要な環境整備について理解し、取り組むべき課題を意識できる。

はじめに

講義の前に生徒の皆さんへ「住まい×健康」や「家」についてイメージしてもらうと、安心・安全・快適な住まい、命に関わること、身体の健康、心の健康など様々な意見があがりました。

1.講義『住まいと健康』

代表理事 清水より『寒い家の危険性』『住宅の寒さと健康リスク』『健康を守れる住まい』『省エネであたたかい住宅にするための対策』の4つについて講義させていただきました。
”部屋間の温度差で起きる健康リスク” や ”体を温めることと免疫力の関係性” ”全国と山形県の断熱住宅の実状” 等からあたたかい住宅の重要性を説明し、最後に対策のまとめの中で、「省エネで健康快適な住宅に住むためには、正しい判断材料(情報)を得ることが大切」ということをお伝えしました。
最後に、「人と地球の健康のためにも、省エネで暖かい住宅で暮らしましょう!」と締めくくりました。

2.ワークショップ

グループワークでは、講義を聴いて”へぇ~と思ったこと”・”家族に教えたいと思ったこと”を思い思いに書き出し、ファシリテーションを取り入れながら、グループで内容をまとめました。その後、各グループで発表を行いました。
生徒の皆さんは、講義でインプットした知識を事細かく再確認しながら、短時間でアウトプットし、グループで意見交換ができていました。

今回の授業を受けて、「自分が知らないことを初めて知り、知識として得ることができた」「今まで知らなかったことや今後のことについて考えることができて良かった」「家族に伝えたい」などという声があがり、新たな気づきを提供することができました。
【生徒さんの声】
住まいは、ずっと一緒にいるものであり、自分の健康に一番関わっているのだなと思いました。
「寒い」というのは、自分が知っていた以上に危険ということがわかりました。
「家」のことは、あまり自分事として考えたことがなく、今回勉強したことは必ず将来の役に立つことなので、知識として覚えておきたいです。”私にできること・簡単にできることは何か”を考えながら生活していきたい。
今回の授業で知ったことを家族に伝えながら、自分たちができる生活環境整備をすすめていきたい。
今後気をつけようと思ったことが2つあります。「➀家の中だからこそ、安全というものを気をつけていかなければならない」「②生活者(私たち)が知識を得て、暮らしていくということ」です。最低でもこの2つは頭に入れて健康に暮らしていきたいです!
日本の住宅は、世界的に見て保温性が低いということは意外だった。海外では10~20年くらい前から法を制定されていて、その背景には国民がいかに社会をつくっていくか、参加していくかが大切で、やはり何事も変えていくには、自ら行動をし、政治にも協力したりすることが改めて大切だと感じた。
寒い家が危険で健康を害することがわかりました。私の家は電気代節約をするためにエアコンをあまり使わないようにしています。ですが、体を温めて体温を上げることで免疫力も上がり、風邪をひきにくくなると知り、朝にタイマーを付けて部屋を暖めようと思いました。私が家を建てるときは、UA値やC値を意識したいです。今日習ったことを家族にも教えたいです。
住まいと健康と結びつけると、バリアフリーなどが思い浮かんだが、温度のことは浮かばなかった。窓を変えるだけでも、家の断熱性が上がり、健康に大きくつながると分かった。
室内の温度の重要さが分かり、「寒い」ということは冷えるだけでなく、他の体調にも影響を及ぼすことがわかった。今の日本では、断熱性が定められていなくて重要度もあまり知られていないため、家族にも知ってもらいたいし、自分が家を探すときも覚えておきたい。
【先生の声】
自分の身近な安全環境づくりに目を向けさせることは有意義で、生徒ひとりひとりの自分事に捉える意識を高められると感じました。
大変わかりやすく、”へぇ~”と思うことがたくさんありましたし、生徒たちもイキイキとしていました。
健康を考えたときに、健康=「食事、運動、休息」といった内容にフォーカスしてしまいますが、当たり前に「住まい」という視点を持たせられるように、これからも家庭科だけでなく多様な科目でも推進していきたいと思います。

最後に

「住まい」の重要性を感じ、教育内容に継続で取り入れていただけたことや新しい展開ができたことは、大変貴重な機会となりました。
毎回、私たちも生徒の皆さんから”気づき”をいただいております。これからも”正しい情報をたのしく”伝えていけるよう取り組んでまいります。
今回もご協力いただきました山形県立小国高等学校の皆さま、家庭科教員 加藤先生と保健体育科教員 長岡先生に深く感謝いたします。

▼過去に実施した1年生向け「住まいと健康」小国高等学校特別授業
・2020年9月はこちら
・2022年1月はこちら
▼過去に実施した他テーマの小国高等学校特別授業
・2021年7月「脱炭素社会(2年生向け)」はこちら
・2022年12月「高齢社会への対応(3年生向け)」はこちら
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